松壽園SHOJUENMatcha Journal
← JOURNAL 一覧
文化と作法8 · 2026-02-28

茶会の「一期一会」と、モダンな茶の湯の器選び

古帛紗とガラスの茶碗を同じ一席に並べることの是非ではなく、客人の緊張を解くための視覚的な手掛かりとして、器の肌合いと抹茶の濃緑のコントラストをどう設計するか——現代の茶懐石の現場から。

一期一会は、同じ茶会は二度と来ないという時間の倫理の言葉だが、現代の茶会では「客人が初めての緊張を解く」ための視覚的設計も問われる。古帛紗の上に、現代作家のガラス茶碗を置くことの是非は、流派の承認を超えて、客がどこに視線を置けるかの問題でもある。

濃緑の抹茶と、透明な碗の縁のコントラストは、スマートフォンに映える以前に、客の呼吸を浅くする効果がある。ただし、器の冷たさが抹茶の温度を奪う場合もあり、季節と湯の温度の設計が不可欠だ。