松壽園SHOJUENMatcha Journal

The Matcha

抹茶図鑑

ラベルは同じ「抹茶」でも、遮光・殺青・揉捻・粉砕の組み合わせで中身は変わります。第0章は、その読み方の地図です。まず A / B / C の大枠を押さえ、農園・製茶所のレシピと向く用途を整理する参照章です。

複数の抹茶粉の色味を並べた俯瞰のイメージ

抹茶図鑑 · 第0章

ラベルは同じ「抹茶」でも、
製法で中身が違う。

市場の粉末は、読み解くための大枠として A / B / C の3タイプに分けられます。

ただしそれは「地図」にすぎません。茶園・製茶所は遮光・殺青・揉捻・粉砕などを自由に組み合わせ、独自の製法で味を出しています。そのレシピが、味わいと向く用途を決めます。

生葉 → 遮光 → 蒸す → 碾茶 → 粉砕 → 抹茶パウダー

向く用途

抹茶ラテ点て・薄茶こだわり菓子量産菓子の着色

特徴

  • 旨味・鮮やかな緑 — 「抹茶らしさ」に近い
  • 工程に手間。加熱菓子では繊細さが埋もれがち
茶葉が粉になるまで — 分岐の全体像

入口は3レーン。すべて合流して粉砕し、ラベルは同じ「抹茶パウダー」になります。

生葉A / B / C乾燥粉砕粉末

A 碾茶

遮光あり

↓ 蒸す

↓ 揉まない

B 煎茶

遮光なし多い

↓ 蒸す

↓ 揉む

C 釜炒り

遮光あり/なし

↓ 釜炒り

図は大枠だけ。各農園・製茶所は工程を自由に組み合わせる。遮光はする/しないで方向が変わる(期間は茶園に合わせて決める)。釜炒りでも遮光して旨味を足す等、タイプだけでは中身は決まらない。

すべての組み合わせの行き先

できあがり:抹茶パウダー

粉砕 — もう一段、味わいが変わる

A/B/C どの原料でも、最後は乾燥茶葉を粉にする。方式で口当たりと風味の立ち方が変わります。

ボールミル業務用主流
量産・加工向き
機械石臼量と口当たりの
バランス
石臼(手挽き)低速・低温
本格・点て向き
工程ごと — 選ぶと何が変わるか
遮光する — 旨味・鮮やかな緑。しない — 渋みが出やすい。
殺青蒸す — タイプA/Bへ。釜炒り — タイプC。
揉捻揉まない → 碾茶(A)。揉む → 煎茶(B)。
粉砕3方式。農園・製茶所の選び方次第で個性が決まる。
中身は組み合わせで決まる — 3つの例

タイプ(A/B/C)ひとつでは味わいも用途も決まりません。農園が選んだレシピを見てください。

加工・量産向き
  • B 煎茶粉末
  • 遮光なし · 2番茶 · ボールミル

→ 加熱菓子・パン生地

香ばしさ・日常使い
  • C 釜炒り
  • 遮光あり · 1〜2番 · ボールミル or 機械石臼

→ 香ばしいラテ

本格・こだわり
  • A or C
  • 遮光あり · 1番 · 石臼

→ 看板ラテ・点て

選ぶときは原材料名だけでなく「碾茶か煎茶か釜炒りか」「遮光したか」「何番茶か」「どう粉にしたか」を見る。