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産地と栽培14 · 2026-04-01

宇治の覆下栽培:「陰影の階段」とテアニン蓄積の関係

黒い遮光幕の重ね枚数、南側の開口、露地との境界で変わる光量子束密度。一斉に覆うのではなく、段階的に青味を抜く現場の判断基準を、圃場ログとともに整理する。

宇治南山城では、覆下の「何日目にどの遮光率をかけるか」が、テアニンとフラボノイドのバランスを決める。一斉に真っ暗にするのではなく、最初の数日は透過光を残して青味を抜き、その後に重ね幕で光量子束密度を落とす——この段階設計が、碾茶の香気の芯に直結する。

現場のログでは、南側の斜面ほど午前の直射が強く、同じ遮光幕でも葉温のピークが高い。北東向きの圃場では、葉の厚みが均一になり、蒸し工程での通熱ムラが少ない傾向が観察された。